「出産した後から腰が痛くてつらい」
「抱っこや授乳の時にピキッとなって怖い」
「立っていると骨盤がグラグラする感じがして不安」
このようなお悩みはありませんか?
特に、立つ・座る・抱っこするといった動きの中で、
腰に負担が集中しているケースがよく見られます。
産後の腰痛は、
回復途中の体でこうした動作を繰り返すことで、少しずつ負担が積み重なって起こります。
「産後だから仕方ない」と我慢してしまう方も少なくありませんが、実際には腰だけが悪いわけではありません。
産後の骨盤が不安定な状態になりやすく、
その状態で日常動作を繰り返すことで、
体を支える力が分散されず、
腰に負担が集中しやすくなります。
このようなお悩みはありませんか
現在の状態を確認するために、
以下の項目をチェックしてみてください。
- 椅子や床から立ち上がるときに腰に痛みが出る
- 抱っこを続けると徐々に腰が重くなる
- 授乳中の前かがみ姿勢で負担を感じる
- 反る動き・前かがみで痛みの出方が変わる
- 同じ姿勢を続けた後に動き出すと痛みが出る
- 歩くと骨盤周りが不安定に感じる
- 片足に体重をかけるとぐらつく
- 腰や股関節に違和感がある

産後の腰痛・骨盤のぐらつきとは?
産後の腰痛・骨盤のぐらつきは、
単に「腰が弱くなった」というよりも、
骨盤が不安定な状態で繰り返し負荷がかかることで発生します。
例えば、
- 抱っこで体の前に重さがかかる
- 前かがみの姿勢が長時間続く
- 立ち上がるときに、前かがみになったまま腰から起きてしまう
こうした動きが重なることで、
骨盤が支点として安定しにくくなり、
腰の一部に負担が集中する状態になります。
産後の腰痛・骨盤のぐらつきの原因
ホルモンによる骨盤・靭帯の変化
妊娠中から分泌されるリラキシン(relaxin)というホルモンの影響で、骨盤周囲の靭帯がゆるみます。
これは赤ちゃんが産道を通りやすくするための自然な生理的変化です。
しかし産後もしばらくはこの影響が残るため、
- 骨盤(特に仙腸関節)が不安定になる
- 関節の「支える力」が弱くなる
結果として、関節に微細なズレや負担が生じやすくなり、骨盤の不安定さや、腰・骨盤周辺の痛みの原因になります。
※リラキシンの効果が消えて骨盤周辺の靭帯や関節包が元の状態に回復するまで概ね6~12週間、長いと3~6か月かかるという報告もあります。
骨盤・姿勢の崩れ(アライメント異常)
出産によって、
- 骨盤の前傾・後傾のバランスが崩れる
- 骨盤の左右差が出る
- 骨盤が開いた状態から戻りきらない
といった状態になることがあります。
これにより、
- 骨盤(特に仙腸関節や恥骨結合が)不安定になる
- 骨盤の直ぐ上にある腰の骨が影響を受ける(反り腰)
- 重心がブレて骨格全体のバランスが不安定になる
- 背中、股関節などで補おうとする
などの姿勢変化が起こり、腰椎や周囲の筋肉に過剰なストレスがかかります。
体幹筋(インナーマッスル)の機能低下
妊娠中はお腹が大きくなることで、
- 腹横筋(お腹まわりを支えている筋肉)
- 骨盤底筋群(骨盤の底で支える筋肉)
が引き伸ばされて、うまく働きにくくなります。
本来これらの筋肉は、
骨盤と腰椎を安定させる“内側の支え”ですが、
機能が弱まると
→ 背中やお尻の筋肉が過剰に働く
→ 背中やお尻の筋肉ががんばりすぎてしまい、疲れやすくなって、痛みが出やすくなる
そうすると
“支える役”と“動かす役”のバランスが崩れる
これが慢性的な腰痛につながります。
育児動作による負担の蓄積
産後特有の生活動作も大きな要因です。
典型例:
- 片側での抱っこ(前かがみ+片側荷重)
- 授乳(骨盤後傾姿勢の持続)
- オムツ替え(腰が丸まる、中腰)
- 抱っこしながらの立ち座り(片側荷重)
- ベビーベッドからの抱き上げや寝かしつけ
- 沐浴(腰が丸まる、中腰)
- 段差にてベビーカーの上げ下ろし
これらが繰り返されることで、
すでに不安定な骨盤・腰にさらに負担が上乗せされます。
回復過程の個人差
骨盤や筋肉は本来自然に回復していきますが、
- 回復速度には個人差がある
- 授乳などによる寝不足で回復が遅れる
- 適切なケア(運動・姿勢)がないと回復が遅れる
そのため、
「産後しばらくで良くなる人」と
「長引いて慢性化する人」が分かれます。
産後の腰痛・骨盤のぐらつきを放置するとどうなる?
慢性腰痛への移行(痛みの質が変わる)
最初は「動いたときだけ痛い」などの一過性の痛みでも、放置すると
- 筋肉の過緊張(防御反応)が持続する
- 血流低下 → 発痛物質の蓄積
- 神経が過敏になる(中枢感作に近い状態)
といった変化が起こり、
何もしていなくても痛い状態や、長期間続く腰痛へ移行することがあります。
姿勢・動作パターンの固定化(クセになる)
痛みを避けるために無意識に
- 痛くない側に体重をかける
- 動きを小さくする
- 腰を反らす/丸める
といった動きが増えていきます。
これが繰り返されると、
「楽な動き=負担の偏った動き」として体に定着してしまいます。
その結果、特定の部位に負担がかかり続ける状態になります。
骨盤の不安定性が残存する
本来は時間とともに回復するはずの
- 骨盤の安定性
- 体幹の支持力
が十分に戻らないまま固定されると、
“不安定な状態が”定着する
その結果:
- ちょっとした動作で再発
- 疲労で悪化しやすい
- 次の妊娠・出産でさらに悪化
日常生活への影響(地味に大きい)
見落とされがちですが重要です。
- 抱っこや家事がつらい → 活動量低下
- 運動不足 → 筋力低下の悪循環
- 睡眠の質低下 → 回復力低下
「治りにくい生活環境」が出来上がる
自分でできる対処法
抱っこ時の負担を減らす
抱っこは腰に負担が集中しやすい動作です。
以下を意識することで、負担を分散できます。
・赤ちゃんを体に密着させる(腕だけで支えない)
・腰を反らず、お腹とお尻の筋肉を軽く使う
・できるだけ左右どちらかに偏らないようにする
「腰で支える状態」を減らすことがポイントです。
立ち上がり動作を見直す
立ち上がるときに腰へ負担が集中しやすくなります。
・前かがみのまま腰から起きない
・一度重心を前に移してから立つ
・太ももやお尻の力を使う
腰ではなく下半身で支える動きに変えることが重要です。
授乳・座り姿勢を整える
長時間の座り姿勢も負担の原因になります。
・骨盤を立てて座る(座骨で座る)
・クッションや授乳枕で高さを調整する
・背中や腰を丸めすぎない
「長時間同じ姿勢+前かがみ」を避けることがポイントです。
中腰の負担を減らす
オムツ替えや沐浴などの中腰姿勢は腰に大きな負担がかかります。
・できるだけ高さを調整する
・膝を曲げて体を低くする
・長時間続けない
中腰を減らすだけでも負担は大きく変わります。
回復を早めるための基本(補助)
動作の改善と合わせて、回復の環境も整えます。
・痛みが出ない範囲で動く
・長時間同じ姿勢を避ける
・短時間でも体を休める
“完全に休む”ではなく“負担を調整する”意識が重要です。
H3:骨盤を安定させる軽い運動
支える力を取り戻すために、軽い運動も取り入れます。
・骨盤を前後に動かす(ペルビックティルト)
・ドローイン(お腹を軽くへこませる)
・お尻の軽い締め
インナーマッスルを再び使える状態にすることが目的です。
整体でできること
産後の腰痛・骨盤のぐらつきでは、
腰だけを見るのではなく、
骨盤がどのように支えられているか、
動作の中でどこに負担が集中しているかを確認することが大切です。
当院では
- 骨盤まわりの安定性
- 腰椎・股関節との連動
- 抱っこや立ち上がり時の負担のかかり方
- 筋肉の緊張や左右差
などを確認し、腰や骨盤に負担が集中しにくい状態を目指していきます。
整体は、痛みを一時的にごまかすためではなく、体が本来の働きを発揮しやすい状態に整えるための一つの方法です。
体の緊張が続いている状態では、
回復しにくい環境になっていることもあります。
そのため、体の状態を整えることで、
負担のかかりにくい状態を目指していきます。
整体は不調そのものを直接変えるものではなく、体が本来の働きを発揮しやすい状態に整えるための一つの方法です。
当院の考え方
当院では、産後の腰痛・骨盤のぐらつきを一時的な問題ではなく、全身のバランスの崩れとして捉えています。
そのため、その場しのぎではなく、
「バランスの崩れが続く理由」に着目しています。
また、強い刺激で無理に変えるのではなく、
体が自然に整う状態に導きます。
不調が続く背景には、
育児環境や体の使い方が
関係していることも多いため、
必要に応じて日常で意識しやすいポイントもお伝えしています。
関連ページのご案内
初めてご利用の方は、以下のページもご覧ください。
▶ 初めての方へ(ご来院の流れや考え方をご紹介しています)
▶ 料金について(施術料金や通い方の目安を掲載しています)
また、産後の不調は、
症状ごとに現れ方が異なることがあります。
気になる不調がある場合は、以下のページも参考にしてみてください。
▶ 首こり・肩こりが気になる方
→ 産後の首・肩こりページ
▶ 手首の痛みが気になる方
→ 産後の腱鞘炎ページ
▶ めまい・不眠・疲労が気になる方
→ 自律神経の乱れページ
▶ 気分のイライラが気になる方
→ 産後のイライラページ
▶ 気分の落ち込みが気になる方
→ 産後の気分の落ち込みページ
ご自身の状態に近い内容からご覧いただくことで、理解が深まりやすくなります。
ご予約について
産後の腰痛・骨盤のぐらつきで
お悩みの場合は、
一度全身の状態を確認することも
一つの選択肢として有効です。
初回は、いきなり施術を行うのではなく、
まずカウンセリングと検査を通して現在の状態を丁寧に確認します。